しろにとっては難しい

食と旅行と夏山雪山。たまにゲームとか漫画とか

夏だよSF漫画祭り『BIOMEGA』

iBooksで『EDEN』全巻大人買いしてからSF漫画の果てしない可能性に今更気づいてしまった。

SF漫画のサンプル巡りをしてて気になった『ALL YOU NEED IS KILL』も全2巻読んだのだけどタイムリープものにはあまり食指が動かない。

ならば、弐瓶勉氏の作品はどうだ。今までちょっと横目で眺めて素通りしてたけど、今年の夏はSF漫画祭りなのでいってみよう。

 

で、まずは『BIOMEGA』である。

  

 

うっ。なんというか、悪夢。

ほぼ黒で塗り込められた絵のナイトメア感半端ない。ウィルスに侵された人々=ドローンはまぁ気持ち悪いが、衛生局の巡回査察員がドローンに輪をかけておぞましい雰囲気醸し出してくるのでたびたびクラッとします。

主人公庚造一の乗ってる重厚なバイクやカーダルの装束など硬く鋭い刃のような質感が強調される一方で、ゾンビの如きドローンが逆相写像重合体に取り込まれる時の生々しい肉の対比がこの世界観を作っているといっても過言ではないだろう。ちなみに、この対比は擬音でいうとガギィィーーーンvsグニュルルルゥみたいな感じ。絵面はお察しの通りえぐみ高め。

 

しかし復物主の創造した世界に舞台が移ると少し雰囲気が変わってきて、造一もちょっと人間味増してくる。ヤーを奪われて怒り真骨頂の様子や、ジブリのポニョみたいに小さくてかわいいフニペーロを守りたいという表情が新鮮だ。

んですっかり忘れてたけど熊のコズロフさん。庚班以外で一番親近感覚えるのはあなたです。後半で出てきて超安堵した。生きてて良かった。

 

何回か読み返すうちに目が慣れて行間読めるというかだいぶ内容に付いていけるようになった。これは中毒性あるなぁ〜。

 

次は『BLAME!』にいってみたいと思います。