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しろにとっては難しい

食と旅行と夏山雪山。たまにゲーム

夏だよSF漫画祭り『BLAME!』

なんと言葉が見つからない。最後まで読んでたいそう打ちのめされてしまった。

『探索者』霧亥と一緒に辿る道程は、行けども行けども朽ち果てた配管と重なり合うダクト、悪夢のように連なる入り口と階段、その真ん中の空洞と暗渠に満ちた世界だ。たまに塔の頂上、開けた場所に出ても超構造体の門は固く閉ざされ駆除系が待ち構える。永遠に続くかと思われる終わりの無い階層。

何回か繰り返して読んでいると、回を増す毎に台詞ではなく絵のディテールでストーリーが進行していることに気づく。

例えばそれは正体を現したサナカンの硬い外殻の様子であったり、硅素生物の使う空気を切るような鋭い武器の軌跡であったり、駆除系に抗う霧亥の瞳の光彩の色であったり。

息を詰まらせ目を凝らしてコマを辿る。

霧亥は階層を上がって戦いに慣れて行くにつれ、最初は華奢な雰囲気だったのが、目付きの凄みと強靭さを増していく。シボと分かれてからは言葉も減り、ただ鋭い眼差しだけが霧亥を霧亥たらしめているかのようだ。

最終話まで読んでも霧亥が結局どうなったのかは判然としない。ただ無事を祈って息を吐くしかない。

そしてその行く末が気になって、また最初に戻り霧亥とともに探索を始めてしまうのだった。この頃には文字通りすっかりハマっている。

 

アニメ化されると聞いてこの閉塞感をどのように描写するのか興味津々である。