しろにとっては難しい

食と旅行と夏山雪山。たまにゲームとか漫画とか

唐沢鉱泉(前泊)から天狗岳、渋の湯

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温泉と山に行きたい。となれば八ヶ岳である。

ヤマタイムマップを眺めて温泉と山の組み合わせを検討すること数日、唐沢鉱泉から天狗岳を登り渋の湯に降りるコースに行ってみることにした。わーい、実は初八ヶ岳


唐沢鉱泉は宿泊者向けに茅野駅まで送迎サービスがあるし、なんといっても日本秘湯を守る会の会員宿である。前泊して秘湯を味わってから登山して、帰りに渋の湯で温泉にも立ち寄ろう。

ウキウキして待ったその週末は土日揃って久々の晴れ予報が出た。日頃の行いが良いとしか思えない。いやそんなことないけど。張り切って茅野駅に降り立ち、まずは蕎麦食べるべし!

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駅のお蕎麦屋さんで辛味大根蕎麦を頂く。
辛旨。薬味と大根おろしの他に味噌が付いてきて、これを溶いてすすると辛味が消えて絶妙である。ビール飲みたくなるが、温泉までは我慢。

唐沢鉱泉からのお迎えの車には自分含めて6名が乗り込んだ。やはり人気宿。
一時間しないうちに到着!

くぅー!

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ロケーションも外観も秘湯にふさわしい。
登山者大部屋プランに申し込んだのだけどお部屋が空いていたとのことで個室に案内して頂いた。ご親切にありがとうございます。

早速温泉。秘湯浪漫。

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苔むした岩に囲まれた、たいそう風情のあるお風呂である。あつ湯の湯加減がちょうどよくて、窓の外の景色を眺めながらゆっくり浸かった。
先に見に行った源泉も綺麗だったなぁ。

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お風呂を堪能して、談話室で缶ビール飲みながら山雑誌を読んでごろごろ。
自分が出た後くらいから登山帰りの人たちでかなり混み始めた。週末は早めに降りてくるのが良さそうだ。

夜ご飯は虹鱒を肴に生ビール。
翌朝は6時に出発するので朝ごはんはお弁当をお願いした。

翌朝5時過ぎ。明るくなり始めた食堂でお弁当食べてると、ガラス戸の向こうを何組も登山道へ向かって行く。車で来た人たちだろうか。
自分もささっと用意して予定通り6時に出発した。
初めて行く山だし、4ヶ月ぶりの山行でもあるのでドキドキしてしまう。


最初の1時間は意識してゆっくり歩く。今日は渋の湯15時のバスに乗るので登りは基本コースタイム通りで行きたいが焦りは禁物だ。後から来る人たちに道を譲りながら黙々と登る。

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苔の緑が美しく、どちらかといえば歩きやすい道である。朝はまだ肌寒かったのでフリース着たまま登っていった。

 

最初の分岐はほぼ予定通りに到着。休まず第一展望台を目指す。山道から稜線に向かう道へ出ると少しづつ明るくなってきて、ぱっと開けた場所に出た。


わーすごい!

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思わず声に出てしまった。そこはまだ第一展望台じゃないのだけど、眼下の景色と八ヶ岳の山並みが美しく、目を奪われる。毎度思うけど、視界が開けた瞬間のこの解放感よ!

ここまで来ればあとは第一、第二展望台、そして西天狗岳もあと少し。なんとか順調に道を進んでいく。
第二展望台でくるみあんぱん補給。もぐもぐしながらこれから向かう西天狗を眺めていると、昨日観音平から硫黄岳山荘泊まって降りて来たというお兄さんたちが、ここから先は岩場あるから気をつけてとアドバイスをくれた。

歩き出すと程なくして岩場がやってきた。高度感無いので思ったより楽な気持ちで登れる。と言いつつ息を切らしてる間に小学一年生がさらりと抜き去って行った。軽やかだわー。いやこれは本体の重量が違うのだ、しょーがない。

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西天狗岳到着!
ぐぬぬ、雲が多い。山頂からの見晴らしを期待してたので少し残念ではあるが、お山のてっぺんは気分爽快ですな。
同じルートを先行していた親切なお兄さんが登頂記念写真を撮ってくれた。休みの日なので人が多い。どんどん登ってくる。

西天狗から東天狗はすぐそこに見えてるせいかあまり疲れを感じずに登り切れる距離だった。 

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天狗岳は岩岩した山頂である。

岩に腰掛け一休みするも、風がだいぶ強く鼻水もだらだらたれてくるので黒百合ヒュッテ目指して天狗の奥庭ルートを降りることにする。

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ちょっと降りてから振り返ってみた東天狗岳山頂はとてもカッコよかった。


さてここから大変岩岩した道を降りていく。
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鼻水たらしながらバランス取りながら岩岩岩をクリアしていくが地味に消耗。
もうそろそろ終わんないかなと思い出した頃に黒百合ヒュッテ現れてほっとする。

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最後すごい急な坂あったけどなんとか降りきった。

休憩タイム。黒百合ヒュッテ名物のこけももカップケーキを頂きます。

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おいちい!
とっっても生ビールが飲みたかったけどこの先まだ歩きづらい下山道が待ってるという噂なのでマジ我慢。
西天狗岳で記念撮影してくれた親切なお兄さんにここでもまた会ったので少しお話したところ、今夜も唐沢鉱泉に泊まるとのこと。
なるほど、後泊でもう一度あの素敵な温泉を堪能するのもいいなぁ。お兄さんはカモシカのように颯爽とした足取りで降りていった。

俄然温泉入りたい気分が高まってきて黒百合ヒュッテを後にする。
ところが唐沢鉱泉へ向かう分岐までの道が噂通り、滑りに滑って大変歩きづらい。どこに足を置こうとしても滑る雰囲気しか無い。あわあわとこけるのをこらえつつ歩いてまたもや地味に消耗。2度の尻餅で済んで良かった。

 

その後ひたすら降りてようやく渋の湯に着いた時には、こけないよう踏ん張った足が既にぱんぱんであった。

 

さて、渋御殿湯の温泉はとても気持ち良かったのだが、温泉以外はなんというか無味乾燥な感じで休憩するスペースも無く、温泉入って生ビールを勝手に妄想してた自分にガッカリ(下調べが足りんぞ)、そして早くも唐沢鉱泉恋しくなるという結末に。

 

帰りのバスは爆睡し、茅野駅野沢菜カツサンドと信州ビールを買って帰った。

くたくただけど楽しかったなぁ。また来よう。